有名人の瞳の色は当てにならない
珍しい目の色を持つ有名人を探すとき、最初に知っておくべきことがあります。芸能人やモデルの写真は、瞳の色を判断する材料としてもっとも不適切だということです。
理由は三つあります。
- 照明: 撮影現場のライトは色温度が調整されており、瞳の色味を大きく変えます。リングライトは虹彩を明るく飛ばし、暖色のライトは茶色い瞳を金色に見せます
- カラーグレーディング: 映画やMVでは全体の色調が編集段階で調整されます。青みを強めた画づくりでは、茶色い瞳もグレーがかって見えます
- カラーコンタクト: 芸能の現場では非常に一般的です。役柄や作品のトーンに合わせて瞳の色を変えることは珍しくありません
「あの人の瞳は珍しい色」という印象の多くは、この三つのどれかで説明がついてしまいます。
「紫の目」の正体
有名人の瞳の話でもっとも語られるのが、紫やバイオレットの瞳です。しかし珍しい目の色ランキングで触れているとおり、紫は色素のカテゴリとして存在しません。
人間の虹彩にある色素はメラニンだけで、これは茶色から黒の範囲しか作れません。紫に見える瞳は、メラニンがきわめて少ない虹彩で光が散乱し、その奥の血管の赤みと重なった結果です。アルビニズムと関連して語られるのはこのためです。
つまり伝説的な「紫の瞳」の多くは、非常に薄い青やグレーの瞳に、照明やメイクの赤紫が反射したものと考えるのが自然です。
実際に珍しいのはどの色か
演出を取り除いたうえで、実際に希少なのは次の順です。
有名人で「瞳が印象的」と言われる人の多くは、この緑やグレーの範囲に入ります。特に緑は、カメラの前で照明を当てたときに鮮やかに出るため、印象に残りやすい色です。
オッドアイの有名人
左右で目の色が違うオッドアイ(虹彩異色症)を持つ俳優やミュージシャンは、実際に何人か知られています。完全型のヘテロクロミアは人間ではかなり珍しく、これは照明では作れない本物の特徴です。
ただし、部分型(セクター型)や中心型はもっと多く、本人が公表していないだけというケースもあります。虹彩の一部だけ色が違う状態は、拡大して見ないと気づきにくいためです。
日本の芸能人の場合
日本人の目の色は大半が濃い茶色ですが、明るいブラウンやヘーゼル寄りの瞳を持つ人はいます。撮影現場の強い照明の下では、こうした瞳は実際よりかなり明るく、金色がかって見えます。
「瞳の色が明るくて珍しい」と話題になる日本のタレントの多くは、この明るいブラウンです。世界基準では珍しくない色でも、国内では十分に少数派——珍しさは基準となる集団で変わるという話がここでも当てはまります。
自分の瞳と比べるなら条件を揃える
有名人の写真と自分の瞳を見比べて落胆する必要はありません。比べているのは、プロの照明で撮られた瞳と、洗面所の蛍光灯の下で見た自分の瞳だからです。
条件を揃えれば話は変わります。自分の目の色の確かめ方の手順で自然光の下で撮影すると、多くの人が自分の瞳に予想以上の色味を見つけます。AIの瞳分析にかければ、隠れた金色や緑と、その希少度の目安まで確認できます。演出のない、あなた自身の本当の色です。